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融資対策

ゼロゼロ融資の借り換え需要に対応する「コロナ借換保証」の取り扱いが開始

新型コロナウイルスの影響で売上が急減した事業者の資金繰りを支えるために実施された、民間金融機関による「ゼロゼロ融資」。

大半の融資は本年2023年7月頃から返済開始時期を迎えます。

 

しかし、新型コロナウイルスの影響が長期化している上に、急激な物価高騰が相まって、事業者の資金繰りは苦しいままです。

そこで事業者の資金繰りを支援するため、「伴走支援型特別保証制度」を活用した融資制度「コロナ借換保証」が創設され、1月10日より取り扱いが開始されました。

 

ゼロゼロ融資の返済メドがたっていない事業者にとっては必須の融資制度です。

 

コロナ借換保証制度の概要

融資限度額

1億円 ※新型コロナウイルス感染症経営改善支援特別融資との合計

 

対象要件

以下①〜④のいずれかに該当すること

① セーフティネット保証4号の認定を受けている

② セーフティネット保証5号の認定を受けている

③ 最近1か月間の売上高が前年同月の売上高と比較して5%以上減少している

④ 最近1か月間の利益率(売上高総利益率又は売上高営業利益率)が前年同月の利益率と比較して5%以上減少している

 

ただし、経営行動計画書の作成金融機関による伴走支援を受ける必要があります。

 

融資期間

10年以内(据置期間5年以内)

 

利率

1.00%以内 ※既往債務の種類によって例外あり

 

信用保証

必須 ※信用保証料はゼロ(ただし、伴走支援型特別保証制度を利用すること)

 

詳細な事業計画を策定し、経営再建への本気度を見せることが重要

今回のコロナ借換保証は、伴走支援型特別保証制度を活用することが前提となっています。

「伴走」という言葉が示すとおり、事業者と金融機関が二人三脚で経営再建に取り組む必要があるのです。

 

制度概要は以下のとおりです。

 

伴走支援型特別保証制度

 

金融機関による伴走支援とは、具体的には、事業者の業績動向を随時確認したり、経営再建に向けた取り組みを後押しするなどのきめ細かい対応を指します。

裏を返せば、金融機関の負担が大きい制度なのです。

 

金融機関に負担をかける分、融資のハードルは高くなります。

事業者は金融機関の助言に真摯に耳を傾け、本気になって経営再建に取り組む必要があるのです。

経営行動計画書のサンプルを掲示しておきますので、金融機関と相談の上、早急に着手することをお勧めします。

 

経営行動計画書サンプル

 

しかし、この計画書はあくまで申請書類であって、経営再建に向けた具体的な取り組みを詳細に書くスペースがありません。

この程度の内容では、金融機関からの理解を得ることは難しいでしょう。

上記の経営行動計画書とは別に、経営再建に向けた取り組みを詳細に記載した独自の事業計画書を策定することが望ましいです。

 

とは言え、詳細な事業計画を策定するには時間とコツが必要です。

石川県中小企業診断士会に所属するコンサルタントは、日々のコンサルティング活動を通じて、実効性の高い事業計画策定のサポートをしています。ぜひご相談ください。

 

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