2022年12月現在、第8回目の「事業再構築補助金」の募集が行われています。
支給額が大きいことから最も注目度の高い補助金であり、多くの事業者がこの補助金を活用したいと考えています。
しかし、この補助金を活用するには、金融機関との連携が欠かせません。
というのも、事業再構築補助金に採択されたことを受けて事業計画遂行に必要な融資を申し込んだが断られた、という事例が多発しているからです。
新規事業に対する融資姿勢を見極めることが重要
事業再構築補助金の趣旨は、ポストコロナ・ウィズコロナ時代を生き抜くための企業の思い切った事業再構築を支援することにあります。
いわば「既存事業の延長線上にはない新たな取り組み」が求められているのです。
よって、既存の製品・商品・サービスを大幅に見直す、あるいは、全くゼロの状態から新たな事業を立ち上げることが前提となります。
しかし、「新たな取り組み」=「失敗するリスクが高い」のが現実です。
とくに、既存事業とのシナジー(相乗効果)が働きにくい事業の場合、これまでのノウハウを活用できないのですから、金融機関が融資に慎重になるのは当然のことです。
「補助金が採択されれば金融機関も融資してくれるはず」と考えるのは早計なのです。
なお、補助金額が3,000万円を超える場合は「金融機関の確認書」を提出する必要があります。
金融機関と良好な関係を構築するには
一方で、事業計画遂行に必要な資金を金融機関から調達できた事業者も数多くあります。
その要因の一つに、金融機関との関係性があげられます。
補助金の有無に関わらず、金融機関と密に情報共有し、事業の進捗具合や財務状態を報告しているのです。
もし、普段は何の報告も相談もない事業者からいきなり「補助金に採択されたから融資してほしい」と持ちかけられても融資に応じることなどできるはずがありません。
お金を貸す側の立場になって考えれば、融資に慎重になるのは当然のことです。
事業再構築補助金のように、支給額が大きい補助金を活用するときほど、金融機関との関係性が重要になってきます。
金融機関と良好な関係が築けていれば、新規事業への理解を得られるでしょうし、融資を受けやすくなります。
とは言え、金融機関との関係性を構築するにはどうしたらいいのだろうと不安に思われる方もいらっしゃるでしょう。
当診断士会には、金融機関出身で融資に強い専門家が複数在籍しています。
また、具体的な申請手続きや事業計画書の策定などに関するノウハウも豊富に持ち合わせています。
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