発災以降、当会は各支援機関と連携し、補助金や資金繰りに関するご相談を承っています。
3月に入り、事業再開に取り組む事業者の方からのご相談が日増しに増えています。
相談内容の中で、最も多いのが「小規模事業者持続化補助金<災害支援枠>」です。
3月8日より2次公募が開始されました。
今回は、従来の<一般枠>との違いや、前回(1次)からの変更点について解説します。
※「小規模事業者持続化補助金<災害支援枠>」の詳細は以下のリンクよりご確認ください。
<商工会地区に拠点がある事業者様はこちら>
https://www.shokokai.or.jp/jizokuka_r1h/noto/index.html
<商工会議所地区に拠点がある事業者様はこちら>
https://s23.jizokukahojokin.info/noto/
小規模事業者持続化補助金<災害支援枠>の概要
補助上限・補助率
【補助上限】
① 200万円(事業用資産に直接の被害があった場合)
② 100万円(間接的な被害があった場合)
間接的な被害とは、震災の影響で事業を継続することができず、売上が減少した場合を指します。
たとえば
- 長期間にわたる断水で店舗を運営することができなかった
- 道路が寸断され、事業に必要な仕入を行うことができなかった
などが該当します。
【補助率】 2/3以内
一定要件を満たした場合、定額(満額補助)が適用される可能性がありますが、かなりハードルは高いです。
詳細は公募要領をご確認いただくか、最寄りの商工会・商工会議所にご相談ください。
<一般型>と<災害支援枠>の補助上限・補助率は以下のとおりです。
スケジュール
2次受付締切:4月26日(金)※締切日当日消印有効
3次公募も行われることが明記されています。
今回の締切に間に合わなくても申請する機会は残されていますので、現状の事業環境を踏まえた上でスケジュールを立ててください。
なお、本補助金は商工会議所・商工会による助言を受け、「支援機関確認書(様式3)」を交付してもらう必要があります。
受付締切は、原則、公募締切の1週間前です。
今回は4月26日(金)が公募締切ですので、4月19日(金)までに受付を済ませておきましょう。
補助対象経費の違い
<一般型>と<災害支援枠>では、補助対象経費はほとんど同じですが、一部だけ違いがあります。
以下の図をご覧ください。
<災害支援枠>では、「車両購入費」が補助対象となります。
ただし「事業遂行に不可欠であり、事業再建に関連する業務のみに用いることが明確な場合」という条件があります。
事業再建に関係のない単なる買換え更新は対象外となりますので、用途を明確にしておきましょう。
前回(1次)からの主な変更点
パソコン・タブレットおよび周辺機器が対象外に
前回までは「機械装置等費」の中に、パソコン・タブレットおよび周辺機器も含まれていました。
ただし、「再建計画に基づく事業用途に使用し、他の用途での使用がないことが明確である場合」という条件付きでした。
2次公募では、対象そのものから外れています。
パソコン・タブレットおよび周辺機器は、汎用性が高い(どんな用途にも使用できる)ことから、再建計画のみに使用されるかどうかの判別に苦慮したものと考えられます。
<一般型>を活用している事業者も<災害支援枠>の追加申請が可能
具体的には
- <一般型>で採択された計画に沿って補助事業を遂行している最中の方
- <一般型>で採択された補助事業が完了して間もない方
- <一般型>の採択結果を待っている方(今回で言えば第15回)
などです。
ただし、<一般型>と<災害支援枠>で、取り組み内容を明確に差別化しておく必要があります。
取り組み内容が重複していると判断された場合、補助金の減額もしくは支給対象外となる可能性があります。
<災害支援枠>で補助されるのは、「震災からの事業再建に向けた取り組み」である点に留意してください。
事業再建に向けた前向きな取り組みが求められる
小規模事業者持続化補助金の目的は「事業再建に向けた前向きな取り組みを支援する」ことにあります。
具体例として
- 椅子やテーブル、厨房機器などを新調し、店舗改装と合わせて看板を設置。リニューアルオープンにより集客力向上をはかる。
- 店舗が入居していた貸しビルが全壊し、自宅の敷地で営業再開。新商品開発のほかチラシでの宣伝を行い、売上回復を目指す。
などが挙げられています。
単に「機械が壊れたから修理したい」「新しい冷蔵庫がほしい」では、前向きな取り組みとは言えません。
前向きな取り組みであると判定されるためには、計画書の書き方のコツを知っておく必要があります。
当会では、事業者の方の実情に沿った、実効性の高い計画を策定するための支援活動を展開しています。
補助金の申請を検討されている方は、ぜひ当会にお問い合わせください。
本記事は公募要領に基づいて作成しておりますが、情報の正確性、信頼性、完全性を保証するものではありません。
また、申請要件や対象経費などが変更される可能性があります。
申請の際は必ずご自身にて公募要領をご確認のうえ、ご自身の責任において申請していただくようお願い申し上げます。