昨今の物価高騰に加えて、最低賃金の引上げが行われる中、事業者の費用負担がますます重くなっています。
そんな事業者を支援するために設けられたのが「賃上げに向けた経営体制強化支援補助金」です。
販路開拓や商品開発等に取組む中小企業者を支援し、収益力の向上ならびに賃上げ原資の確保を促す狙いがあります。
締切が10月31日(火)までと期間が短いため、同補助金の活用を検討するならば早めの準備が必要です。
詳細は、石川県産業創出支援機構ホームページにてご確認ください。
<賃上げに向けた経営体制強化支援補助金>
https://www.isico.or.jp/support/dgnet/d41175209.html
申請要件
以下の(1)~(3)を全て満たす必要があります。
(1)対象者要件
石川県内に本社又は主たる事業場を有する中小企業者であること。
注意したいのは、小規模事業者は対象外という点です。
小規模事業者については、「小規模事業者持続化補助金」の活用を検討してください。
(2)賃金引上げ要件
補助事業の終了時点において、事業場内最低賃金が申請時の地域別最低賃金より+30円以上であること。
8月に実施された賃金改定により、石川県の最低賃金は933円となりました。
よって、補助事業の終了時点で963円以上を達成する必要があります。
申請にあたっては、賃上げ対象の従業員リストを提出する必要があるので、早めに準備しておきましょう。
(3)補助事業計画策定要件
補助事業計画を策定し、賃金の引上げを行うとともに、販路開拓や商品開発等に取組むこと。
補助事業計画の入力フォーマットを見る限り、募集期間が短いこともあってか、入力項目は多くありません。
だからと言って、曖昧な計画であったり、ありきたりな計画では採択されません。
自社の現状をしっかり分析し、どの施策にどれだけ投資するのかを理論立てて説明する必要があります。
補助金額
補助上限額:200万円(千円未満切り捨て)
補助率:1/2以内
補助対象経費
機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、開発費、資料購入費、雑役務費、借料、設備処分費、委託・外注費
ただし、ウェブサイト関連費については、補助金申請額の1/4(最大 50 万円)が上限となっています。
それぞれの費用項目の具体的内容については公募要領にてご確認ください。
募集期間
令和5年10月10日(火) 〜 10月31日(火)17時(必着)まで
申請方法
- 電子申請システム(jGrants)
- 電子メール+郵送
のいずれかの方法に限ります。
電子申請による提出の場合は、GビズID(gBiz ID プライム)の取得が必要となります。
ただし、IDを取得するのに2〜3週間かかるため、締切に間に合わない可能性があります。
電子申請しない場合は「電子メール+郵送」となります。
補助事業計画や賃上げ対象従業員リストなどは電子メールで送信すれば良いのですが、代表者印や自署が必要な書類は実物を郵送しなければならないため、電子メールと郵送の2つの手段が必要なのです。
その他
補助事業計画の策定にあたっては、商工会・商工会議所での事前相談が必須となっています。
締切間近になると、十分な相談時間を確保できない恐れがあるため、早めに相談することをお勧めします。
相談に行く前に、申請者自身で補助金の概要を把握しておくと、相談がよりスムーズになります。
<賃上げに向けた経営体制強化支援補助金>