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経営・マネジメント

〜机上の空論で終わらないコンサルティングを目指して〜 経営者視点を磨くための自己研鑽活動をご紹介

石川県中小企業診断士会は、その名のとおり、中小企業診断士の資格保有者から構成される経営支援機関です。

資格取得を通じてさまざまな経営知識を身につけてきましたが、企業を取り巻く経営環境は絶えず変化しており、コンサルタントに求められる知識やスキルも常に変化しています。

 

そこで私たちは「研究会委員会」を立ち上げ、コンサルティング能力向上に努めています。

今回は「マネジメントゲーム(MG)研究会」の活動内容を紹介します。

 

マネジメントゲーム(MG)とは

参加者がひとりの経営者となって、設備投資から人材採用、仕入、製造、販売、教育など、あらゆる経営活動を疑似体験するシミュレーションゲームです。

 

最初に、5~6人でひとつの卓を囲み、真ん中にボード盤を置きます。

 

MGボード

 

順番にターンが回ってくるので、自分の番になったらボード盤中央部にある意思決定カードを引きます。

カードには「仕入」「採用」「販売」といった経営項目が記載されているので、その項目にどれだけの「ヒトモノカネ」を配分するかを決定します。

 

具体的には、

  • 積極的な営業活動を展開するため営業マンを雇う
  • ライバルに負けない品質を維持するため設備投資する
  • 将来的な販売増を見越して多めに商材を仕入れる

などです。

 

こうした日々の経営活動の結果を記帳し、期末になったら決算書を作成します。
その結果を踏まえ、次期以降の経営戦略を練り直すのです。
このPDCAサイクルを何度か繰り返し、最終的に最も事業を成長させた人が勝者となります。

 

最終成績

 

経営者としての胆力を磨く

マネジメントゲームでは、経営の疑似体験というだけあって、さまざまな出来事が起きます。

  • 雇用した営業マンが離職してしまった
  • 新設した工場が火事になってしまった
  • 想定以上に商品が売れてしまい在庫不足になった

などです。

 

困難な状況に陥った時に、どう対処するかがマネジメントゲームの醍醐味と言えるでしょう。

 

さらに、宅内の5〜6人は同じ商圏内に属するライバル同士であることも忘れてはいけません。
他の参加者の動向次第で、自身の計画に影響が及びます。

 

たとえば、

  • 商材を安く仕入れるため入札価格を低めに抑えた結果、高い価格で入札してきた他社に落札された
  • 自社が設備投資に重点を置いている間に他社による積極的な販売攻勢でシェアを奪われてしまった

などです。

 

自社のことだけに注力してしまうと、他社の動向に気付きにくくなるため、広い視野を持つことが求められます。

 

以上のように、一連の経営サイクルをひとりで回すことになるので相当に頭を使います。
たかがゲーム、たかが研修と思って気楽な気分で参加すると、度肝を抜かれるかもしれません。

しかし、単なる座学では得られない濃密な体験ができることでしょう。

 

机上の空論で終わらないコンサルティングを目指す

マネジメントゲームの目的は、将来の経営幹部の育成にあります。
このため、人財育成に注力している大手企業の研修メニューとして認知されているようです。

 

しかしマネジメントゲーム研究会では、あえて当会に所属するコンサルタント向けにも実施しています。
それは、経営者と同じ目線でコンサルティング活動を展開するためです。

 

実際の経営活動は理論や知識だけでは対処しきれませんし、コンサルタントとしてサポートできる範囲に限界があるのは事実です。

 

それでもコンサルタント自身が経営者としての疑似体験をしているのと、そうでないのとでは助言の視点や深みに差がでます。

巷で囁かれている「理屈ばかりを押し付けて現状に即した助言をしてくれない」コンサルティングを排除するための取り組みなのです。

 

今回紹介した「マネジメントゲーム研究会」をはじめ、当会にはさまざまな研究会・委員会があり、それぞれの分野にて自己研鑽に努めています。

こうした活動を通じて得られた最新のノウハウや知識を皆様にご提供しますので、ぜひ当会にお問い合わせください。

 

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